わが家のお宝展
「いつも4月に開かれていた“わが家のお宝展”はどうなったのですか」―こんなお問い合わせがこのところ相次ぎました。おそまきながら今年から無くなったことをお知らせし、お詫びいたします。
今少し詳しく述べますと、このお宝展はNPO法人デジタルアーカイブやまぐち(廣中平祐会長)が平成13年から始めた「わが家の一品を世界の逸品へ」公開審査会が母体です。この審査会は皆様の家に伝わる書画・工芸品等を調べ、記録して後世に伝えるもので、全国でも画期的な文化事業でした。この審査会の出品作品を約1か月間、公開展示して来たのがおおすみ歴史美術館(大隅正和館長)で、同展は市民の皆様に親しまれてきました。
さて、諸般の事情でこの公開審査会は昨年の第7回をもって中止となり、したがって私どもの企画展も無くなった次第です。
このお宝展をかえりみて、皆様のお宅にさまざまの文化遺産が残っていることに驚かされました。昨年を例にとると、新発見の大内氏文書や狩野派の優れた屏風などが展示されました。審査会への出品の大半は山口市にお住まいの方でしたが、歴史が豊かで、戦災を受けてなかったこの町のお宅には、まだまだお宝がたくさん眠っているのではないでしょうか。
ともあれ山口県、同県教育委員会、山口市、同市教育委員会をはじめご後援を頂いた各団体に厚く御礼を申しあげます。
「わが家の一品を世界の逸品へ」公開審査会の果たした意義は大きいと思いますが、これに協力した私どもの「わが家のお宝展」が、皆様のお宅に伝わった書画・工芸品の見直しや保存に役立ったとすれば大変嬉しいことです。
おおすみ歴史美術館・江戸康尹