木戸孝允(きどたかよし)
おおすみ歴史美術館にいらっしゃる方の多くは幕末維新好きで、また特定の人物のファンが少なくありません。木戸孝允もその一人です。
ご存知のとおり、木戸は幕末維新期の志士であり、政治家です。青年時代は桂小五郎といいましたが、30代の始め、藩主から木戸の姓を頂いて改名しました。
木戸の魅力はどこにあるのでしょう。肖像画や写真を見ると、知的なハンサムですし、剣の達人であり、詩文に長じていること、卓越した識見などがあげられます。明治10年(1877)45歳の若さで世を去ったことも惜しまれ、愛されている一因かも知れません。
さて去る11月2日に来館された大阪の女性も根っからの木戸ファン。当館蔵の木戸の資料は書が3幅ですが、展示中の七言絶句「去歳千軍・・・」を熱心にごらんになり、帰られる時に当館のアンケートに「木戸と出会えてよかった」と記されました。ちなみに木戸の書は豪放という感じがしますね。
その約1週間後の10日、東京から来られた男性からも木戸についていろいろご質問がありました。私が「木戸の資料は県立博物館にたくさんあります」と言うと、大変興味をお持ちでした。
昭和54年(1979)でしたか、木戸家のご子孫が山口県に木戸の肖像、写真、書、書状など81点を寄贈され、県立博物館に収蔵されたのです。その翌年の昭和55年1月、同館で「木戸家寄贈資料披露展」が開かれました。私は同展を見ていませんが、10年ばかり前、山口市の古書店でその図録を求めました。展覧会の図録は会期を過ぎるとなかなか手に入りません。この図録には寄贈資料目録が掲載され、とても役に立ちます。
この図録を来館者にコピーしてさし上げると、大喜びでした。中央大学の先生だそうです。
この関東、関西にお住いの木戸ファンはともに長州の歴史が大好きとのこと。私たち地元在住者も負けてはおられませんね。
おおすみ歴史美術館・江戸康尹