没後100年の伊藤博文さん
山口県出身の政治家の中でも大和町生まれの伊藤博文は維新の志士であり、初代総理大臣であり、また明治42年(1909)にハルビンで暗殺された悲劇の主人公としても広く知られています。しかし大きな功績にもかかわらず世評は必ずしも正当とは言えないようです。
その伊藤さんは今年が没後100年とあって、県内の歴史系ミュージアムではさまざまの企画展を開いています。
私は萩博物館の「伊藤博文とその時代展」(11月18日まで)を拝見しましたが、山口市歴史民俗資料館では「十朋亭と維新の志士たち」(11月29日まで)大和町の伊藤公資料館では「遺墨遺品展」(11月29日まで)下関市立長府博物館は「幕末・明治の下関」(11月1日まで)と、いずれも伊藤博文を中心とした企画展を開いています。ご関心のある方はお訪ね下さい。
ところで「山口の先人の足跡をたどる」をモットーとする私どものおおすみ歴史美術館は初秋を迎えて常設展の展示替えを行い、その中心に伊藤の書2点と珍しい写真、萩で9月に発行された伊藤の記念切手などを展示しました。どうぞお出かけ下さい。
また9月13日に萩市の主催で「伊藤博文没後100年記念シンポジュウム」が開催されました。京都大学教授の伊藤之雄さん、作家の松本健一さんら4氏によるシンポジュウムは伊藤を近代日本の基礎づくり、憲法制定と議会制の樹立等の面で高く評価し、その実像を明らかにし、いわれなき風聞の虚像を退けました。
確実な史料に基づく各氏の伊藤像の展開に私は「目からウロコが落ちる」思いでした。
全くの私見ですが、私は維新の変革期の伊藤総理と内閣発足1ヶ月を過ぎた鳩山由紀夫総理を比較して楽しんでいます。国際舞台で臆せず、英語でスピーチするあたり似かよっていると思いますが、いかがでしょうか。
ともあれ伊藤に限らず、私たちは長州の群像について勉強し、理解したいものです。他県の方に一席ぶつくらいの力を持ちたいものですね。
おおすみ歴史美術館・江戸康尹